大阪障害者センター 壁ニュース

新型コロナウィルス拡大に慎重な対応を!

「壁ニュース」テキスト版 2020/02/04

新型コロナウィルス拡大に慎重な対応を!
~厚労省が、施設・事業所への対応通知配信!~


 現在、中国湖北省で発生した、「新型コロナウィルス」での感染は、諸外国にも飛び火し、死亡者は2日時点で361人となり、感染者は1万7205人に達したと報道されています。
 大規模なマスコミ報道の影響もあり、日本国内でも大変な騒ぎとなっており、町中でのマスク争奪戦が巻き起こされています。街中でのマスクの購入はほぼ困難となり、ネット販売でも法外な高値の取引状況で、大きな混乱が続く中、花粉症の方々がその被害にあい、マスク購入が困難な状況などが伝えられ始めています。
 こんな中、厚労省を通じて、「Q&A」の配信等や、電話相談等の連絡先の配信などが行われていますが、併せて、保育所・施設等への事務連絡「社会福祉施設等における新型コロナウイルスにへの対応について」が発出されています。
 不確実な情報に振り回されて、ヘイト的対応等も横行する中、冷静で適切な対応が求められています。

【厚労省事務通知1/31】
社会福祉施設等 における新型コロナウイルス へ の対応について
「標記について、現在の考え方として別紙の通り留意事項をとりまとめましたので、内容を確認の上、 対応いただく ようお 願いいたします。なお、新型コロナウイルスについては、日々状況が変化しているため、必要に応じて、最新の情報や追加的な留意事項を提供する場合がございます。
対応に当たっては、社会福祉施設等の 職員が新型コロナウ イルスについて正しい認識を持つとともに、感染対策マニュアル 等を通して、基本的な感染症対策を含めた共通理解を深めるよう努め ていただくようお願いします。」
○留意事項
(1)新型コロナウイルスについては、風邪やインフルエンザ同様に、まずはマスク着用を含む 咳エチケットや手洗い、アルコール消毒 等 により 、感染
経路を断つことが重要である 。職員、子ども、障害者や高齢者(以下「職員等」とする。)はもとより、面会者や委託業者等、職員等 と接触する可能性があると考えられる者も含めて、「保育所における感染症対策ガイドライ
ン(2018年改訂版)」や「高齢者介護施設における感染対策マニュアル改訂版」等を参照の上、上記の対応を行うよう促すこと 。
(2)概ね過去2週間 以内に武漢市を含む湖北省 から帰国した 職員等(武漢市を含む湖北省から帰国した者と濃厚な接触をした者を含む。)については、保健福祉部局、保健所 並びに医師又は嘱託医 と連携のうえ 、発熱や呼吸器症状があるかどうかを確認し、次の(ア)又は(イ)に従って対応すること 。該当する職員等がいる場合、施設長は、すみやかに市区町村に対して、人数、症状、対応状況等を報告するとともに、保健所に報告して指示を求める こと 。
(参考)武漢市からチャーター機で帰国した職員 等については、政府として、2週間は外出を控え、自宅で滞在していただくよう要請している。
(ア)帰国又は接触から 2週間に発熱(37.5度以上)や呼吸器症状が出た職員等については、他人との接触を避け、マスクを着用させる などし、すみやかに保健所に連絡し指示に従うこと 。
(イ)現に症状がない職員等についても、 帰国又は接触から 2週間の間は外出を控えていただくよう 、要請するとともに、健康状態を観察すること 。症状が出現した場合には、上記(ア)に従うこと。
(3) 新型コロナウイルスに関しては、現段階では不明な点も多いことや、新型コロナウイルスに関しては、現段階では不明な点も多いことや、日々状況が変化している現状を踏まえ、最新かつ正確な情報(日々状況が変化している現状を踏まえ、最新かつ正確な情報を保健所等の関係機関と十分連携しつつ、収集すること健所等の関係機関と十分連携しつつ、収集すること。また、これらの情報を職員に提供するとともに、必要に応じ、子どもや保護者、障害者及び高齢者、並びにこれらの家族に対する情報提供や相談対応に努めること。
(4)職員職員等に対し、現在の知見の下での新型コロナウイルスに関する適切な知識を基に、新型コロナウイルスを理由とした偏見が生じないようにするなど、職員等など、職員等の人権に十分配慮すること。

【ガイドラインから】
イ)感染経路別対策
○飛沫感染
 感染している人が咳やくしゃみ、会話をした際に、病原体が含まれた小さな水滴 飛沫が口から飛び、これを近くにいる人が吸い込むことで感染します。飛沫
が飛び散る範囲は1~2mです。
(・飛沫感染対策の基本は、病原体を含む飛沫を吸い込まないようにすることです。・はっきりとした感染症の症状がみられる子ども(発症者)については、登園を控えてもらい、保育所内で急に発病した場合には医務室等の別室で保育します。・不顕性感染の患者等を含めて、全ての「感染者」を隔離することや皆が2mの距離をとって生活することは現実的ではないため、飛沫感染する感染症が保育所内で流行することを防ぐことは容易ではありません。流行を最小限に食い止めるためには、日常的に全員が咳せきエチケットを実施することが大切です。・保育所等の子どもの集団生活施設では、職員が感染しており、知らない間に感染源となるということがあるため、職員の体調管理にも気を配ります。)
※咳エチケット
飛沫感染による感染症が保育所内で流行することを最小限に食い止めるために、日常的に 咳エチケットを実施しましょう。素手のほか、ハンカチ、ティッシュ等で 咳やくしゃみを受け止めた場合にも、すぐに手を洗いましょう。
① マスクを着用する(口や鼻を覆う)
・咳やくしゃみを人に向けて発しないようにし、 咳が出る時は、できるだけマスクをする。
②マスクがないときには、ティッシュやハンカチで口や鼻を覆う
・マスクがなくて 咳やくしゃみが出そうになった場合は、ハンカチ、ティッシュ、タオル等で口を覆う。
③ とっさの時は、袖で口や鼻を覆う。
・マスクやティッシュ、ハンカチが使えない時は、長袖や上着の内側で口や鼻を覆う。
○接触感染
 感染源に直接触れることで伝播がおこる感染(握手、だっこ、キス等)と汚染された物を介して伝播がおこる間接接触による感染(ドアノブ、手すり、遊具等)があります。通常、接触感染は、体の表面に病原体が付着しただけでは感染は成立しませんが、病原体が体内に侵入することで感染が成立します。病原体の付着した手で口、鼻又は眼をさわること、病原体の付着した遊具等を舐めること等によって病原体が体内に侵 入します。また、傷のある皮膚から病原体が侵入する場合もあります。
(・最も重要な対策は手洗い等により手指を清潔に保つことです。適切な手洗いの手順に従って、丁寧に手洗いすることが接触感染対策の基本であり、そのためには、全ての職員が正しい手洗いの方法を身につけ、常に実施する必要があります。忙しいことを理由に手洗いが不十分になることは避けなければなりません。また、保育所等の乳幼児の集団生活施設においては、子どもの年齢に応じて、手洗いの介助を行うことや適切な手洗いの方法を指導することが大切です。・タオルの共用は絶対にしないようにします。手洗いの時にはペーパータオルを使用することが理想的です。ペーパータオルの常用が困難な場合でも、感染対策の一環として、ノロウイルス、ロタウイルス等による感染性胃腸炎が保育所内で発生している期間中は、ペーパータオルを使用することが推奨されます。・固形石けんは、1回ずつ個別に使用できる液体石けんと比較して、保管時に不潔になりやすいということに注意が必要です。・消毒には適切な「医薬品」及び「医薬部外品」を使います。嘔おう吐物、下痢便、患者の血液等の体液が付着している箇所については、それらを丁寧に取り除き、適切に処理した後に消毒を行います。嘔おう吐物等が残っていると、その後の消毒効果が低下します。また、消毒は患者が直接触った物を中心に適切に行います。・健康な皮膚は強固なバリアとして機能しますが、皮膚に傷等がある場合には、そこから侵入し、感染する場合もあります。このため、皮膚に傷等がある場合は、その部位を覆うことが対策の一つとなります。)
○感染経路の遮断
 基本は、外からの感染経路をいかに遮断するかが課題となりますので、来訪者等への対応もしっかりと行う必要がありますので、注意書き等を添えて、徹底をするようにしてください。
 様々な情報にふりまわされることなく、冷静に、適切に徹底していくことが大切です。
 また事業所から利用者や保護者等への適切な情報提供を行っていくことも重要となっています。